低学年向け②「ロボットに命令してみよう」
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分類
- C
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対象学年
- 小学1年
- 小学2年
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対象科目
- 総合
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所要時間
- 1コマ
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難易度
- 入門
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適正グループ人数2人または3人でロボット1台
学びの目的
・コンピューターの優秀さを理解する ・ロボットに命令するには具体的な言葉が必要であることを理解する ・順番に命令する必要があることを体験しながら学ぶ ・ソフト使用方法を学ぶ
準備する物
◆必要なもの ・説明用パワーポイント(無償提供可) ・ミニロボPR-01セット ・ChromebookまたはWindows版PC、 タブレット(Windows版またはAndroid版) ・走行用マット又はシート(模造紙でも可) ※詳細はチュートリアル動画「授業で必要な備品一覧」 をご覧ください。
授業の流れ
具体的な命令方法を体験する
①コンピューターの優秀さを紹介(10分)
◆チュートリアル動画「コンピューターはすごい!」参照 工場内で活躍している産業用ロボットの映像を見ながら「なぜこんなすごい動きができるんだろう?」と興味・関心を引き出す。 そして実際に内蔵されている基板画像を見てもらい、「コンピューター部品はどれかな?」と発問。日頃見たことのない基板に興味津々。 最後にコンピュータの優秀性を理解してもらうためごくごく簡単な計算問題にチャレンジ。初めは余裕で答えられるが途中からすぐに答えが出せずやや混乱気味。「人間の計算能力はだいたい1秒1回、コンピューターは1秒〇〇〇〇回」とわかると子ども達から驚きの声が漏れてくる。
②人間ロボットに命令(10分)
人間ロボット相手にコンピューターとの対話を試みる。 家族や友達と話すような感覚では通じないことを理解してもらう。具体的に順を追って伝える重要性を体験。 例)コップに水を入れる時 一般的に子ども達は「コップに水を入れて」と声をかけるが、人間ロボットはわざと動かず。すると子供たちは「なぜ動いてくれないの?」と疑問に思う。 「左手にコップを持って」「コップを蛇口の下に置いて」「右手でレバーを上げて」「半分たまったら右手でレバーを下げて」という正解例を示し正しい命令法に気付かせていく。
③ソフト使用方法説明(10分)
◆チュートリアル動画「ソフトの使い方」参照 命令するカードを枠内にはめ込むだけの極々簡単なソフトであることを説明。 説明した後全グループ共通の内容でプログラミングを試す。 例)「前に進む」→「2秒まつ」→「シュートを打つ」→「止まる」 以下の3点を徹底する。 ・カードは必ず黒枠内にセット ・動きの後には必ず時間設定カードをセット ・プログラム全体の最後には必ず「止まる」をセット
④教わった手順通りに動かしてみる(15分)
ひと通り説明が終わったら実際に子ども達自身がプログラミングにチャレンジ。 3人または2人グループのため交代しながらロボットを動かす。 目の前でプログラミングされた通りにミニロボが前進またはシュートすると歓声があがる。 子供たちにとってはプログラミングのリアルな体験となり強烈な印象が残る。
重要ポイント
①コンピューターの素晴らしさ
物心ついた頃から自動化された製品に囲まれている子ども達にその優秀さを意識させることが大切。ただし専門的なレクチャーを行うわけではないので身近なところから目を向けさせられるよう工夫したい。「たった100円のコンピューターが1秒間に5000万回計算できる」という事実に子ども達は素直に驚きの反応を示してくれる。そこから発展させて家庭内にあるスマホ、PCなどがどれほど高性能な製品なのか説明できれば「コンピューターってすごい」という印象を持ってくれるはず。
②具体的な命令の大切さ
人間ロボットコーナーでは思い通りにロボットが動いてくれなくて「なぜ通じないの?」と疑問に感じ、少々混乱することもあるかもしれない。しかしながらそこがねらい目であり、その混乱状態から抜け出す解決法を見つけ出させたい。そこで問われる力量はロボット役の判断力と演技力。正しい命令ができるよう上手にヒントを与えながら臨機応変に対応できると子ども達の積極性が増してくる。柔軟性、経験値が問われる大切な指導。
③プログラミングを楽しく体験する
ミニロボプログラミングで使用するソフト「カトラリーアップス」は手順が単純明快なため低学年でも10分程度使っていれば理解できるようになる。目の前でロボットがプログラミング通りに動くと子ども達はどんどんチャレンジしたくなる。今回は特に課題を与えているわけではないので自由にプログラミングしてもらう。大人の考えつかない数字を入力するケースがあるが、思ったことを即行動に移せるのがプログラミングの強み。子ども達の自由な発想に注目してほしい。